「梅」の嘆き
今年も「梅」の季節がやって来た。寒さに逆らって咲く梅は、温かくなってから咲く桜に比べれば格段に偉いと思う。
この梅も、竹林を背景に咲き誇っている。この2つに「松」を加えたのが、「吉祥」の象徴「歳寒三友」である。分かり易く云うと「松・竹・梅」である。
しかし、この「松・竹・梅」の三つはなぜこの順番で並んでいるのであろうか。
別段、松が竹や梅に比べて「目出たさ」で勝っているとも思われないので、単なる並べ順だと思う。
例えば「セ・パ」両リーグ、「源・平」合戦、「早・慶」戦、何れも先に書かれている方が優れているとは限らないのは、平家末裔の諸氏、慶應義塾の学生諸君がご承知のとおりである。
しかし、「梅」にとって嘆かわしいのは、「天丼」「うな重」等の食品に見られる料金のランク付けである。
「松」4千円、「竹」3千円、「梅」2千円などと明らかに差を付けている。「上・中・下」の表示の店もあるが、流石に「下」は「並」と置き換えられている。
この「下」「並」に当てはまるのが「梅」である。
小父さんも頼む際には、「梅(並)でいいです」などと他の客に聞こえないように、小声で注文したりしている。
梅の花は、こんな仕打ちにも耐えて、健気に咲いている。
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